医学はすすんでいるのに寝たきりが増えたのは

平成29年度の医療費は42.2兆円となり、前年度に比べて約0.9兆円の増加となりました。医療費の内訳を診療種類別にみると、入院17.0兆円(構成割合40.2%)、入院外14.4兆円(34.1%)、歯科2.9兆円(6.9%)、調剤7.7兆円(18.3%)となっています。

また介護保険も、運用が始まってから黒字になったことなど一度もありません。今から17年前の2002年の小泉内閣のときには、毎年2000億円の社会保障費の自然増とまでいわれ、これを是正するという名目で行った医療制度改革が、現在の医療崩壊を招く一因にもなりました。

保険であれ、医療であれ、赤字の垂れ流しはどこかに大きなひずみを生む結果になるでしょう。

何がこのような社会保障給付費の自然増のもとになっているのでしょうか。早い話、国民の高齢化です。しかし、高齢化は何をしても止めようがありません。働く世代の人口や出生率がこれから増えるとも思えません。高齢化する社会、その中で何が大きなお金を必要としているかを考えたときに、私は寝たきり、つまり要介護4、5 の増加を何とか減速できないものかと思案したのです。

寝たきりの半分は脳卒中を原因としており、脳卒中による寝たきりの日数あるいは入院日数は、他の患者より群を抜いて長期にわたります。おまけに日本人は、動脈硬化性疾患が圧倒的に脳に出やすい。このことが、日本人の寝たきりを増やす大きな要因ともなっています。また、寝たきりの発生には、日本人独特とも思える死生観も大きく横たわっているように思えます。

世界では介護する側みの負担ももっと少なく、でも、手厚い看取りが行われているような気がします。世の中に死んでよい人はいないと思いますが、生きていたくないのに生かされている人は多くいるように思うのです。この生きていたくなくなるような人生の終末、その多くは、脳卒中を主因とする寝たきりではないでしょうか。元来私たちが「寝たきりを半分に減らす」をテーマに掲げた理由は、地域の人たちから「寝たきりはいやだ!」「どうすれば寝たきりを避けられるのか? 」という命題をいただいたことがスタートなのです。

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